アクアリウムにおける
kHとは、炭酸水素イオン(HCO3-)のことです。
kHとpHには、密接な関係があって、kHはpHの急激な変動を防ぎ、緩やかにする、という働きがあります。
なぜ、緩やかになるかというと。
pHは水の酸性、アルカリ性の強さを表しており、水素イオン濃度が高いほど水の酸性が強くなり、逆に水素イオン濃度が低いほどアルカリ性が強くなります。
pHは常に変動していて、
酸性の水だと、水素イオン(H+)がいっぱいあるので、HCO3にHがくっついて、H2CO3(炭酸)になって、水の中のHが減るので、水はアルカリ性に傾きます。
このとき、HCO3もHといっしょに水の中から減りました。
で、できた炭酸はCO2とH2Oになります。
という反応が起こっているため、
水が酸性に傾いても、HCO3のおかげで、アルカリ性に傾くので、結果的にpHの変動が緩やかになります。
また、炭酸から生じるCO2は、水に溶けて、HとHCO3を生じるため、pHを下げて、アルカリ性へ傾いたpHはまた酸性に傾き、
いったりきたりしている状態です。
これが、kHがpHの緩衝材と言われるゆえんです。
金魚水槽では、金魚が呼吸してCO2が増したり(エアレーションで抜けてはいくものの)、硝化菌の働きで、硝酸塩ができて、水はどんどん酸性に傾いていってしまうハズですが、
このkHのおかげで、なかなかpHは下がらず安定することができています。
ただ、生じた炭酸も抜ける分があったりして、徐々にkHは消費されて減っていくので、適当なところで補ってあげないと、ついにはゼロになり、
kHのゼロになった金魚の飼育水はpHが急激に落ちまくり、当然のようにpHショックで金魚は★になります。
さて、では、kHをゼロにしないためにはどうしたら良いのでしょうか?
では、次は、
をお読みください。